2021年2月27日に高1(42K)の学年父母会がオンラインで開催されました。2020年度は学校との直接の関わりがほとんど無かったこともあり、ほぼ年度が終わる時期ではありましたが、来年度への期待も込めて「学年の先生をもっと良く知ろう。」というテーマでの開催となりました。配信の様子や皆さんから寄せられた感想をご報告します。
(報告:父母会42K学年委員/高橋浩)
オンライン学年父母会の開催に向けて
例年、学年父母会は、春・秋ごろ・年度末の年に3回開催されるのですが、2020年度は5月の学年父母会が中止となり、9月下旬の学年父母会はオンライン開催でした。そして今回、年度末の学年父母会もオンライン開催となりました。春と秋の学年父母会は学校が運営と開催をしますが、年度末は父母会の学年委員がそれを行います。
父母が中心となって開催するので、希望に沿った内容で開催することができます。どんな内容がふさわしいのか話し合った結果、学年・学級の様子をお話ししてもらうとともに、学年の先生の人となりを深掘りする企画として、先生たちへの質問コーナー(一問一答)をお願いすることになりました。2020年度は、例年行われている学級父母会が無かったことや、9月に開催した学年父母会で双方向での交流ができなかったことに加えて、高校進学に合わせて学年を担当される先生の入れ替わりもあったため、年度末ではありましたが、敢えて、このようなテーマ設定となりました。
オンライン配信
オンラインの配信は、茗溪学園の大教室から学校で使っているMicrosoft Teamsを利用して行われました。開始時間のぎりぎりまでマイク等の設定ができなくて困っていたところ、ICT(Information and Communication Technology)サポート室(現:DX戦略室)の先生が颯爽とあらわれて、設定してくださいました(2020年度、茗溪学園がいち早くオンライン授業を導入できたのも、ICTサポート室の尽力のたまものと聞いています)。予定では、配信準備ができたら学校行事である「ステップアップ研修」の動画を配信するつもりでしたが、そのような事情もあって、動画配信は学年父母会の最後になりました。後日、父母の方から、開始時間までの間に何か映像があればよかったという意見もいただきましたが、やるつもりでいたのです。でも・・・というバタバタとした状況で配信は開始されました。
第一部の学年や学級の様子をお話ししていただくときには、マスクを外して話せるように、先生には一人ずつ交代で席に着いてもらうようにしました。まず、学年主任の先生から今年度の総括(10分)を、次に担任の先生から各学級の様子(各4分)をお話しいただきました。主任からは、2020年度は職業観セミナー・ステップアップ研修を経て、科目選択という将来を考える学年になった。家庭では見せないかも知れないが、生徒たちが真剣に取り組んでいたことや、生活面においても成長を感じているといったお話しがありました。担任の先生からは、オンラインスタートで交流が不足がちだったが、今では馴染んでおり楽しんでいる。助け合って課題に取り組んでいるといった学級での様子、チャレンジしていく気質がある高入生が加わったことで、他のみんなに良い刺激になっているといった紹介がありました。エピソードとして、消毒用のアルコールで黒板を拭いてしまったとかコロナ禍ならではの話もあり、学校での様子を知ることができました。
学年と全ての学級の様子をお話ししていただいた限られた時間の中では、画像や動画を交えながらの紹介ができませんでした。そのため、少々物足りない感想を持った父母もいらっしゃいました。その一方で、学年父母会の中で全ての学級の話があったため、いつもは聞けない他の学級の話が聞けてよかった。という意見もあって、時間管理をしつつ、ビジュアルにもわかりやすく、満足度の高い配信をすることは難しいと感じました。
第二部では、先生が場所を入れ替わると時間をロスしてしまうため、長テーブルを4台出して、マスクをして3人ずつ着席してもらいました。そういった配置でしたので、1つの質問に先生が順番に答えていく形式となりました。結果的には、同じ質問に対する先生の答えが連続することで、それぞれの先生の違いがわかりやすくなったと思います。
先生にした質問は「茗溪の先生になったきっかけは何ですか?」、「教員以外に考えた仕事はありますか?」、「いま、学生時代に戻れるとしたら、何をしたいですか?」、「自由時間があったら、何をしたいですか?」の4問でした。赴任するきっかけとして、実際に茗溪に見学や実習で来てみて、非常に魅力的(個性的?)な学校だと思った。というお答えが多くあって、茗溪には先生をも引きつける何かが詰まっているのだなと感じました。また、学生に戻れるとしたら、茗溪に入学して42Kのみんなと過ごしたいというお答えもあって、先生たちの42Kに対する愛情があふれていることが実感できました。質問コーナーを通じて、先生の趣味や夢、学生時代のことがわかり、先生をより深く知ることができたと思います。
満足度調査
オンライン学年父母会への参加者は200人ほどになり、多くの父母に視聴してもらえましたが、当日の参加ができなかった人向けの動画を先生にお願いして配信をしていただきました。これまで、200件近い再生数となっており、こちらも多くの方に視聴してもらえているようです。しかし、オンライン学年父母会では、Microsoft Teamsの設定の問題からか参加者とのチャット機能が上手く使えず、父母から質問や意見をもらう双方向での開催ができませんでした。また、動画視聴してくださった方とも意見交換ができておらず、オンライン学年父母会への反響がわかりませんでした。そこで、連絡のつく父母に協力をお願いして、オンライン学年父母会の満足度調査を実施したところ、多くの回答が寄せられましたので紹介します。
オンライン学年父母会に好意的な方ほど回答をしてくれたというバイアスがかかっていると思いますが、多くの方に配信や内容に満足してもらえたことがうかがえます。コメントとして、「学校の様子を聞く機会がほとんど無かった状況で、学年や学級の様子を聞けてよかった。」「先生を知ることができてよかった。」といった感想が多くあり、また、高入生の父母から、「茗溪の校風や雰囲気を感じることができました。」「皆さんの和気あいあいとした雰囲気に触れることができ、安心しました。学校に伺うことができれば、ぜひ伺いたい!という気持ちになりました。」という感想もあって、配信に関わったひとりとしてうれしくなります。
「先生の紹介や質問などで先生の顔と名前がわかってよかったです。」という感想もあり、年度末になっても、先生の顔と名前がわからない状況であったのだと、感染対策のために学校との関わりが希薄になってしまっていることを実感させられました。先生の紹介について、多くの父母から、年度初めにやってもらいたかった。という感想が寄せられました。ごもっともな感想だと思います。2020年度は、予期せぬオンライン形式でスタートしたことや、父母が主体となる学年父母会の開催が、例年、年度末になっていたこともあってこの時期になってしまいましたが、年度初めに実施したかったと思いました。
オンライン学年父母会の開催そのものについては、「コロナ禍でも中止ではなくオンラインまたは動画配信で父母会が開催されてよかったです。遠方の方、用事のある方でも参加がしやすかったのではないでしょうか。」という意見のようにメリットを感じる方がいらっしゃいましたが、「多数のメンバーが参加することから、学校(主催者)側からの一方通行的な内容になりやすい点がある。父母間の交流が進まないのが残念である。」といったデメリットを感じる方もいらっしゃったようです。その他、画像が見にくい、聞き取りにくいといった感想もありました。これは、オンライン接続の環境のせいばかりとは言い切れず、配信に使った機材の限界という問題もあったようです。通常の授業では、今回のオンライン学年父母会のように多人数が集まる会議形式での配信を想定していないと思いますので仕方が無かったと思いますが、少々、課題を残した感は否めません。それでも、工夫をしながら配信をした甲斐もあって好評を得ることもできました。今後しばらくは、オンラインでの交流となりそうです。オンラインであるからこそできることもあるでしょうから、今回の配信を活かして、そのような模索をしていければと思います。