中3~高2 (41, 42, 43K) 音楽選択者「Pineapple Award 2020」オンラインを視聴して

今年度は新型コロナウイルスによる影響のため、学園生活も様々な制約の中で営まれてきました。そのうち、中3~高2(41, 42, 43K)の音楽選択者による「Pineapple Award 2020」が音楽科先生方のご厚意によりオンラインで開催されました。例年は、文化祭の企画でしたが、今年度はオンライン授業の成果である、生徒の歌唱動画を先生方がグループごとのDoo-wopに編集され、音楽選択保護者にも公開していただきました。聴衆参加形式に代えて、YouTubeの「いいね」獲得数と音楽科の先生方の点数で学年No.1が決定されました。
音楽科の河野先生よりご挨拶を賜りましたのでご紹介いたします。

「Pineapple Award 2020」ご視聴・ご参加ありがとうございました!

音楽科主任 河野正子

コロナ禍で活動自粛を余儀なくされた音楽選択者とその保護者の皆様へ、音楽で楽しめるものを届けようと、音楽科でオンライン「Pineapple Award 2020」を企画、10月9日~11日の3日間「YouTube」で限定公開しました。

YouTubeでは、リモート授業の成果である、中3~高2音楽選択者300名程の歌唱動画を、グループごとに編集したDoo-wopを鑑賞していただき、投票にも参加していただきました。例年文化祭で行っていた「Pineapple Award」をオンラインでできないかとリモート授業の段階から、音楽科で施行錯誤し実験を重ねながら、長時間に及ぶ編集作業の後、ようやく実現したものです。

初めての試みで、生徒も戸惑ったことと思いますが、さすが選ばれし音楽選択者たちです。課題曲の『上を向いて歩こう』(中3)、『Remember me baby』(高1)、『The longest time』(高2)の自分たちで決めたパートを、音源に合わせて歌う動画を提出する課題に、誠実に取り組んでくれました。中でも最高学年の高2は、堂々としており、全員が真正面を向いて撮影に挑み、しかも緑多い森で解放感(?)を演出したり、玄関やお風呂場など音響効果を狙ったりといったこだわりようでした。

不確実かつ混沌とする情勢だからこそ、人と人の気持ちのつながりは大切で、その役割を果たせるものこそが音楽なのではないかという原点に、この活動を通じて我々も立ち返る機会となりました。本来ならば、合唱は、同じ空間で、同じ空気を吸いながら、表情を確認しながら心通わせて歌ってつながるものではありますが、それが叶わぬ今、オンライン「Pineapple Award2020」が生徒と保護者と学校をつなぐ役割を、少しでも果たせていたなら幸いです。

追記:いつもは賞品の生パイナップルを優勝グループが切り分けて食べるのですが、今年度は優勝の喜びをブリックパックジュースのパイナップル果汁で味わってもらいました!

Pineapple Award2020 優勝グループ発表

次に、オンラインを視聴した父母からの感想です。

中3 (43K) 阿部美幸

まだ子どもが茗溪学園に入学する数年前、初めて茗溪学園の桐創祭に訪れたとき、コモンスペースで行われた合唱を偶然聞きました。たくさんの人の輪の中で、生徒たちが生き生きと、そしてひたむきに歌う姿と歌声に訳もなく感動し、帰りの車の中で曲名を調べた記憶があります。その雰囲気の良さが茗溪学園への受験を考えたきっかけのひとつにもなったのでした。こんな楽しそうな雰囲気の中で学生生活を過ごしてもらえたらと・・・。

そんな思いを抱いていた私にとって、2020年の桐創祭がCOVID-19の感染拡大の影響から中止となったときには、楽しみにしていた我が子のDoo-Wop初披露が見られないことがとてもとても残念でなりませんでした。でも、それが、まさかの動画配信で、しかも父母が投票できるという特典付きでの発表になるとは!

準備の段階では、我が子が具体的にどんなことをしていたのか何も知らず、映像を見て初めて、ひとりで自撮りする場所を探したり、画面の位置を工夫したりしたんだろうなぁ、とその様子を思い浮かべながら聴きました。そういえば「上を向いて歩こう」を何気無く口ずさんでいたなぁ・・・なんて。学校での合唱と違って、ひとりひとりで歌うということは、歌詞の間違いのごまかしもできず、また、自分が納得できるまでやるしかありませんので、いつもと違う苦労もあったのではないかと思います。そんな中で歌い上げている姿を見て、頑張ったね、の気持ちを込めて「いいね」を贈りました。

他学年の発表も見ましたが、学年が上がると課題曲のレベルも難しいものになっていて、また、それぞれのグループごとの工夫も垣間見えるなど、さすが上級生!!と思えました。次回の発表ではどのような歌声を聴かせてくれるか、いまから本当に楽しみです。

でも、本当は、あのコモンスペースで、笑顔いっぱいの生の歌声を聴かせてほしい・・・。来年の桐創祭が今までどおり開催できる状況になることを切に願うばかりです。

生徒が撮影した動画をひとつの映像にまとめる作業は、かなりの時間と手間のかかる作業だったと思います。ただでさえこれまでの世の中と全く違う状況となってしまった最中にこのような発表の機会を考え、開催していただいた先生方には感謝の気持ちでいっぱいです。見事に歌いきった子どもたちとともに、先生方にも感謝の「いいね」をお贈りします。ありがとうございました!

中3 (43K) 永田礼子

音楽科の課題で歌唱動画を提出し、さらに先生方がそれらを編集されるとオンラインの授業と課題提出に慣れてきた子どもから聞いて「さすが茗溪!」と感嘆しました。背景に気を使い、リビングで歌うことに。音源はヘッドホンで聴いているため、バス担当の子どもの歌声からは何の曲を歌っているのか一切分からず、、、。それでも、何度も撮り直し、納得して提出していました。

合唱がオンラインで視聴でき、しかもYouTubeで公開されると連絡いただいた瞬間も「さすが茗溪!」と感激しました。先生方の巧みな技術と愛情の編集により各グループの合唱が完成して、YouTubeで視聴したときに初めて、子どもの歌った曲が「上を向いて歩こう」だったことを知りました。

どのグループの Doo-wop に編集された合唱も素晴らしく、個々で歌っているにも拘らず一体感が生まれていました。特に、高校生の声量、表現力に圧倒され「さすが茗溪!」と、上級生の合唱に感銘を受けました。その背景に、日頃の先生方の熱心なご指導と子どもたちの努力があったことがよく伝わってきました。拍手に替えてYouTubeの「いいね」を送ることで観客として参加させていただいたことも嬉しかったです。

今回の合唱では、企画から編集、そして公開まで、先生方におかれましては大変ご苦労があったと想像します。従来の合唱とは違った形ではありますが、父母として練習の過程をほんの少し共有できたこと、物理的に離れていても歌声は友人とつながり、先生方が形にしてくださった合唱を視聴できたことに改めて感謝申し上げます。