中2(46K)筑波山キャンプボランティアレポート

コロナ前は例年行われていた中学2年の一大イベント筑波山キャンプには毎回大勢の保護者がボランティアサポーターとして参加しています。このボランティアを通して卒業に至るまで保護者の絆が強まり、学校とともに生徒を支える礎を築いています。今年は3年ぶりにキャンプが開催されました。参加された保護者の方からキャンプの様子、印象をご寄稿いただきました。

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1.はじめに
茗溪学園には数多くの伝統行事がありますが、ここ数年、新型コロナウイルスの影響でおこなわれていなかった行事に中学2年生の筑波山キャンプがあります。今年度は、先生方の万全の対策とご準備のもと、実に3年ぶりに筑波山キャンプ(通称「つくキャン」)がおこなわれました。
今年のスローガンは「草木かき分け大地を燃やせ~dangerous road~」、日程は10月初旬に2泊3日、宿泊場所は茨城県立中央青年の家(通称「青年の家」)です。
つくキャンには代々、有志の保護者ボランティアが、朝から晩まで子供たちのために汗を流します。ときに先生方と同じ目線で涙も流しそうになりながら、最低限のサポートと見守りに徹します。そんな保護者ボランティアとして参加された皆さんから、3日間を通しての雑感と感想をお寄せいただきました。

(46K 古市未央)

 【最終日撮影:残念ながら一部メンバーは先に帰宅しております】

 

2.ボランティア雑感
「筑波山キャンプ保護者ボランティアに参加して」

■day1
いよいよ、出発の日です。初日の目玉は、なんといっても「学校からキャンプ場までの20km(実際はそれ以上?!)のウォーク」です。生徒は各自3日分の荷物を背負い、10月にしては季節外れの30℃という気温の中、ゴールを目指して班で歩きます。

保護者ボランティアは手分けをし、現地で受け入れ準備を進めるチームと、歩く生徒たちの安全を見守る立哨チームとに分かれて活動開始です!私は受け入れ準備チームとして現地入りし、テント配布の準備などをしながら生徒たちの到着を待ちました。その間の何とも言えないそわそわとした気持ちは、今までに味わったことのないものでした。(ゴールした我が子の姿が見えた瞬間、涙をこらえることができずに先生の後ろに隠れたのは内緒です。)
怪我や迷子等のトラブルが発生した際、いざとなれば先生方が茗溪号(ワゴン車)で生徒たちをピックアップしてくださるのですが、それはあくまでも最終手段。安全を担保しつつも、生徒たち自身のチームワークに大きな重点が置かれていると感じます。

食事は全て生徒たちが自分で作り、保護者ボランティアは「ゲスト」として決められた班で一緒に食事をとります。「あー、もう家に帰りたい!」という本音や、「疲れているんだろ、ここに座れよ。」という友人を気づかう声が聞こえてきたりと、自分自身も青春時代に戻ったような一日でした。

■day2
保護者ボランティアは、生徒たちよりも早く起きて食事や飲み物の準備にとりかかります。この時点で、私を含む多くのボランティアが「若さには勝てない…」と痛感します(笑)。

生徒たちは朝食後、朝炊いたご飯で作ったおにぎり弁当を持ってABC組とDEF組に分かれ次の活動へ。雪入ふれあいの里公園での理科巡検と、青年の家でのクラス企画の活動を交代でおこないましたが、雨がぱらつき肌寒い中での活動となりました。

私がゲストとして夕飯のカレーをいただいた班で「カレーをこんなに美味しいと感じたのは初めて!作るのは大変だけど、食べるのっていいね!」と友人に話していた子がいました。
なんて素直で、実感のこもった言葉なんだと、疲れが吹き飛んだ瞬間でした。普段の“当たり前”が実は当たり前ではなかったのか…と感じている様子がちらちらと感じられます。
夜の「キャンドルサービス&有志による出し物」では、本気のパフォーマンスと、それをしっかり受け止めて応援するエネルギーのぶつかり合いが本当に眩しく、この時間は必ずみんなにとって一生の思い出になるだろうとその場にいたひとりとして、また保護者として強く実感しつつ一日の活動を終えました。

■day3
いよいよキャンプも終わり、やっと帰宅できる日です(笑)。
最終日も生徒たちは6時には起床(体育館で寝ていた男子は、寒くて目が覚めた子もいたそうです!)、パラパラと雨が降る中、たくましく野外炊飯をおこないました。
そして、保護者ボランティアのサポートのもと、初日と比べると見違えるほど手際よく、てきぱきと掃除や片付けをおこない、青年の家をあとにしました。初日は何時間もかけて歩いた距離を、帰りは茗溪バスに揺られて移動し、あっという間に学校に到着しました。

3日間を通して、生徒たちは皆やるべきことに自らすすんで取り組み、お互いの得意と苦手を上手にサポートし合いながら活動してきました。
実は私自身も筑波山キャンプの経験者ですが、筑波山キャンプの過酷ともいえる活動は、大人になった今でも自分にとって大きな自信の柱となっています。
何か不安や悩みがあったときに、よく20kmウォークのことを思い出します。途中で班の友人が荷物を持ってくれたこと、お互い励まし合って歩いたこと、そして歩き切ったこと。ゴールできなかったとしても、チャレンジしたこと自体が大きな経験であること…。
こういった茗溪の活動は、大人になってからその深い味わいを実感することのできるものばかりで、同級生と共有できる思い出としていつまでも心の中にあり続けることでしょう。

(46K陸川良子)

 

3.ボランティア感想
参加した保護者の皆さんからいくつか感想をいただきましたので、まとめて掲載します。(順不同)
皆さん楽しい思い出ができたようです!

200人を超える規模の量の準備はなかなか大変でしたが、施設側の協力と、先生方の段取りもあり、大きな問題も無く快適に運営できたと思います。
(ボランティア父)

2日目から時おり雨となったため、早朝のテント撤収、雨がぱらつく中での食事作り等、生徒たちにとって、思いのほか大変な場面があったと思いますが、誰一人投げ出さず、皆で乗り越えてくれた姿に胸が熱くなりました。
キャンプファイヤーの中止は残念だったと思いますが、二泊目が室内になったことやシャワーを使えたことは想定していたよりよかったのではないでしょうか。
(ボランティア母)

20kmウォーク立番は子供たちの様子をあまり見られないポイントだったのですが、他の親御さんたちと分担して、子供たちの安全を守る責任ある仕事をさせて頂きました。
(ボランティア父)

20kmを歩いてくる子供たちを今か今かと楽しみに待っていたのですが、私の担当場所は迷った班が通る場所。幸い(残念ながら?)1班しか通りませんでしたが、頑張って歩いてくる子供たちを迎えるのは言葉にならない感動でした。子供たちも迷っていたため、私たちを見つけホッとしたのか、遠くから何回も大きく手をふってくれたあの笑顔が忘れられません。「まだゴールではないけど、気分は皆ゴール!」ということで記念撮影をしました。
(ボランティア母)

2日目の理科巡検では、青年の家から雪入ふれあいの里公園まで子供たちは歩いて行きましたが、初日にあんなに歩いた後に、さらに雨ですべりやすい山道を歩いて行くなんて…と心配しながらネイチャーセンターで待っていましたが、元気に歩いてきた姿に成長を感じました。
(ボランティア母)

理科巡検は子供たちのプレゼンを聞く機会がありました。資料を準備してきた班やそうでない班、問いかけからスタートし進行に工夫を凝らす班など、生徒たちの姿勢の多様性が見えて面白かったです。(ボランティア父)

疲れましたが、茗溪学園の伝統と教育理念を感じられる素晴らしい3日間でした。来年以降、ボランティアに興味がある方はぜひ参加をお勧めいたします。お子さんとの距離が少し近づく機会にもなると思います!
(ボランティア父)

様々な作業中に常に周囲を気遣い助け合っている姿がありました。随所にあらわれるやさしさに満ちた行動は、家庭だけでは成しえない学校生活での賜物でしょう。家庭での姿よりも頼もしい娘の姿に、親の知らないところで成長していると感じることも多々ありました。
「毎日学校で一緒にいる生徒と先生が、一緒に移動してキャンプを行う。キャンプに行っても行かなくても感染するときは感染してしまう。」それだけではありますが、リスクを取りつつもキャンプの実施を決断していただいた先生方には感謝しかありません。筋肉痛はありますが、非常に充実した3日間でした。
(ボランティア父)

息子は家では末っ子で後から付いてくるタイプですが、率先して火を起こしたり、料理をしている様子を見て、少し安心しました。保護者ボランティアを通して友人が増えました。子供たちに負けないぐらい団結できました。充実した3日間でした。
(ボランティア母)

楽しい筑波山キャンプのボランティアに参加させていただき「学校が大好き!」と言っている息子の気持ちがよくわかりました。この3日間は夢のようでまるで私まで茗溪の女子中学生になった気分でした。ボランティアの皆さまとも仲良くなれて、心からエンジョイしました!
(ボランティア母)