これはちょっと見逃せない企画かも!と、楽しみにしていたこの日。さすが校風どおりの、華美でなく、ずっしりと中身のある催しだった。
ゲストは、2003年ワールドカップ日本代表、NEC所属、15回生の辻高志選手、現在ヤマハ発動機広報部にお勤めで、昨年まで日本ラグビー協会広報にいらした、9回生の長谷川仁氏、そして茗溪学園の元教員(英語科)で草創期のラグビー部を指導された伝説の監督、現在、日本協会事務局長代理という要職におられる徳増浩司氏である。
同窓会のような和やかさの中で、自然体ながら情熱的に語られる珠玉の言葉。ラグビーに関わる仕事のプロたち!一流をめざし、夢の実現を語るゲストたちは三者三様の輝きがあって、すてきだった。「勝ちたい」という気持ちの強さが大事、とよく聞く。高い目標をもち、目標に向けて何をしたらいいか考え、実行する、ともよく聞く。本番で最高の自分を出せるようにする、とも。しかし、それを常に実践してきた人が、自分に向かってそれを言う時、言葉の真実の重みに感動せずにはいられなかった。
ウェールズでの留学中、苦しいトレーニングの後、チームメートにいとも爽やかに”Did you enjoy it?”と聞かれて、「エンジョイ」の意味を知った、という徳増先生のエピソードが、私には大変心に残った。「エンジョイ」とは自分の力を出しきった爽快感・満足感なのだ、と。なるほど、人生に通じる言葉だ。今日から”Did you enjoy it?”と自分に聞いてみよう。でも、部員たちはこの感覚をきっと知っているだろうな、とも思った。
部員の質問に答えて、辻選手のアドバイスは「全員がディフェンス、熱く行こうよ!というチームになってほしい。」デキル選手はONとOFFの切り替えがうまい、とのこと。「どんなことがあっても、ONになったら100%で臨む!」これこそ、一流の心構えと感得した。
2時間のシンポジウムを通して、茗溪ラグビーの伝統がこうして作られたのだと実感でき、「国際化時代における茗溪ラグビーの役割」というテーマに納得した。柴田先生・高橋先生が身をもって指導されてきたことを、広い視野から理解できて、父母として誇らしい気持ちになった。父母にとっても大きな贈り物をいただき、感謝の気持ちでいっぱいである。
さて、24回生というのは最高学年のとき25周年を迎える、輝かしい節目の学年ではありませんか!!25、26回生とともに総力を結集して、25周年にふさわしい栄光を手にしてください。心から期待しています。 (2004年7月18日)
■パネリストの色紙メッセージ
※シンポジウムでは、5回生(全国大会初出場)福田智信氏、8回生(全国大会優勝)黒澤健太郎氏にも飛び入りでお話いただきました。
■シンポジウム直後の自由記入アンケート集計結果
◇部員
・志を高く持つ。(どんな事も、どんな時も)
・花園は目標でなく、優勝を目指す。勝ちに行く。
・enjoy(力を出し切る、全力を尽くす)
・自分でやる(努力、練習)
・責任を持ったプレーをする。
・伝統を引き継ぐ。自分達の歴史を作る。
・負けても終わりにしない。次に繋げる。切り替える。
・ON、OFFの切り替えをつける。(勉強も)
・みんなの気持が、講演を機会に纏まれば更に強くなる。
・OBの話は凄くためになった。もっと多くの先輩の話を聞きたい。
・創生期からの歴史が聞けた。素晴らしい環境に感謝。
・自分を見つめ直したい。自問自答。
・今後やりたいことに希望がわいた。
・将来も先輩達と同じようにラグビーに関わっていきたい。
・世界で活躍する人が身近に感じられた。
・日本のラグビー人気がでて欲しい。
・緊張も味方(プラス)に。全てを自分のものにしたい。
・集中。チャレンジ精神。
◇父母、OB
・OBの言葉に感謝。
・ラグビー部に子供が何故、夢中なのが理解できた。
・ラグビーに対しての不安が解消した。
・楽しく有意義な機会をありがとう。
・先輩の素晴らしい話(ラグビーへの思い)に感動。
・また、同じような企画をお願いします。
・現役に、大変有意義。今後の活躍に期待。
・OBの活躍(現役のプレーヤー以外も)が茗溪の凄さ。
・素晴らしい環境(指導陣、OB)に感謝。
・茗溪でラグビーが出来て良かった。
・歴史がよくわかった。
・今後もずっと応援していきたい。
・茗溪の教育の本質が、ラグビー部に凝縮している。
・今後も幅広い分野で活躍して欲しい。
・チャレンジ、高い意志を持つ。自分もこれから挑もう。