2004里美キャンプボランティア体験記:火起こし・食事編

「里美キャンプに参加して」 A組 本田孝男
里美キャンプにボランティアとして参加し、強い印象を受けたことは、このキャンプ全体が非常にドラマティックだったことです。その主人公は中学1年の生徒と先生で、リアルタイムの度迫力ドラマでした。
初めての参加でしたので、キャンプ開始の時点では、無事にやり遂げられるのかの不安と漠然とした期待が入り混じった心境でしたが、現地に到着してテント張りやまき割り等の作業が始まってからは、めまぐるしく行事が続き、すべてがあっという間の出来事のように感じられます。
初日の夕食は、ゲストとして招かれて少し照れながらとても美味しいカレーを食べながら、子供たちもなかなかやるなあと関心しつつ、料理の上手な班のゲストで本当に良かったと安心していました。ところが、翌日のお結びの硬さは、精米直後のお米そのもので、食べ終えたときには顎が疲れを感じるほどでした。これもまた、とても楽しい食事でした。子供たちが余裕の無い中で、ゲストの分まで苦労して一所懸命に料理を作ってくれている姿にも、たくましさを感じ感心しました。


寝不足でのオリエンテーリング、その夜のキャンプファイヤーそっちのけのパワー溢れるダンスや劇での子供たちの元気に、これこそが真の中学一年生の姿なのだと感じましたし、また、これは茗渓学園の先生達の熱心さやオリジナルへのトライアルの精神あってのものであることが感じられました。内窪先生の大捜索、岩間先生のファイヤー「イリュージョン」、中村先生の熱狂ダンスなどなど、伝説の証人になれたことを光栄に思います。
また、お父さん方は皆、「麦茶」作りの達人、OL賞品の工作人、キャンプファイヤー大道具師といろいろと忙しい中にも楽しく作業ができたと思います。感謝しております。
茗渓イベントに参加することは、自動的に「感動体験ツアー」に参加するのと同義であると確信しました。
先生方、ボランティアに参加された皆様、本当に、ありがとうございました。
里美キャンプに参加して A組 鈴木かをり
里美に着いてすぐの夕食作り。薪の極端に少ない班あり,火のつかない班あり、飯盒も鍋も整わないうちからぼうぼうと火をあげている班あり・・。ああきっと予行練習でもしておけば、うまくいくだろうにねぇと見ている私たちお母さんはヤキモキ!・・でもそこが先生方の狙いのようでした。このキャンプで「良い失敗」をさせる事、それが最も子どもたちを成長させる事なのだと。先生方は細かく指示は出さずに、子どもたちが考えて行動する事を常に促していらっしゃいました。
子ども達はオリエンテーリングで道を間違えたって何のその,キャンプファイヤーでも大いに盛りあがり、実に生き生きと過ごしていました。様々な失敗を、待ち構えていた様に先生方の暖かく適切なフォローがあって,子ども達は底抜けに明るく活動できたように思います。肝心な時は雨も止んでしまう不思議なパワーを持つこの学年、これからが楽しみです。素晴らしい先生方に感謝!!素直な子どもたちに感動!!のキャンプでした。
すばらしい29回生! A組 横地美喜子
7月11日むし暑いつくばから、自然に囲まれた里美村へ、楽しくつらい2泊3日のキャンプでした。
初日はキャンプ場に到着後、カレー作り。午後3時にスタートし、火おこしから飯ごう炊飯、初めて体験する子ども達もお互いに協力し合い、一所懸命頑張っていました。しんのあるご飯でしたが、カレーはよく煮えていてとても美味しくいただきました。初日としては上出来です。
2日目は朝からハードスケジュールです。朝食(ホットドッグ)昼食(おにぎり)作り。昨日より上手にごはんが炊けて、うれしそうにおにぎりを作っていました。その笑顔、とても素敵です。そしてオリエンテーリングに出発していきました。迷わずに帰ってきますように。夕食はバーベキュー。あいにくの雨で炊事場で立食になりました。雨がやまなければキャンプファイヤーは中止です。子供たちの願いが届いたのか、さきほどの雨がうそのようにやみました。各クラスの出し物は練習の成果がすばらしく感動しました。
そして最後の日、たくさんの想い出とともに学校へ帰ってきました。来年の筑波キャンプ、今からとても楽しみです。
里美キャンプに参加して B組 鈴木淳子
「うわあ~!ご飯が白い!おいしい!!」里美キャンプから帰って自宅での食事の時の娘の第一声。2泊3日のキャンプで自炊は5食分。私達ボランティア父母は子供たちの食事班に各々招かれて一緒に食事を頂く。支度ができた班から順に声がかかる。「ゲストの鈴木さーん」初日の夕食のメニューはカレーライス、サラダ、バナナと麦茶。「いただきます」のかけ声も無く何となく食事が始まる。私も頂く。ウッ・・・ご飯ではなく米だ・・・水のようなカレーと硬いジャガイモ、人参。ああもしかして3日間の断食道場の始まり・・・? 消化できずに重くなった胃袋に手を当てた。

3日間のキャンプの中で子供たちが身近になるのは食事の時のみだ。食事を共にするにつれ子供たちのチームワークは良くなり食事の時間が和み一人一人が見えてくる。ご飯も回を重ねるごとに美味しくなった。「おいしいね!ありがとう。ご馳走様!」というと素直に喜ぶ男の子。「オリエンテーリング大変だったね、疲れたでしょう」と声をかけると目を赤くして後ろを向いて涙をこらえる女の子。
キャンプは楽しいだけじゃ無い。いつもより少し気を張っている。そんな子供たちの姿が私に活力を与えてくれる。そして先生方は熱い気力に満ちている。まるで神がかりのようだった。「ありがとう、里美キャンプ」感動は心の中に今もほてり、軽い頭痛と胃痛が残った。
里美キャンプ D組 梶本恵里子
キャンプ中、子供たちにとって最も重要なことの一つは食事作りである。
自分たちだけでなく、先生方、父母たちを招待しなければならない。失敗すれば、自分たちはもちろん、先生方、私たち父母も食事に与れないわけだ。責任重大である。
1日目、夕食を食べられる保証がない父母たちは昼のお弁当を残さずしっかり食べた。子供たちが食事に招待してくれるのを待つ間、炊事場に足を運んでみる。「マッチが着きません。」「薪が足りないよ」「ご飯がおかゆになっちゃった!」「ご飯が硬い、しんがあるよ」「カレーにいつ水を入れればいいの?」「ジャガイモが軟らかくならないよ~」確かにかまどを見ると炎が小さく火力が足りない。カレーの鍋を覗くとニンジンや玉ねぎと比べてなぜかジャガイモだけが大きい。でも子供たちは慌てない。流しでは、ご飯にしんがあったのだろう。飯盒のご飯に水を足し、手でかき混ぜている。もう一度火にかけるつもりらしい。うわあ、カレーがスープのようだ。母親の立場としては余計な世話を焼きたくなるが手は出せない。それでも、「なかなかおいしそうだよ、ふたを開けたままもっとよく煮込んだほうがおいしくなると思うよ」口は出してしまう。それ以上見ている忍耐力も切れ、炊事場を離れる。後は「○○さん食事の用意ができました」と子供たちが迎えに来てくれるのをひたすら待つしかない。お父さん、お母さんたちが次々と食事場所へ消えていき、最後に残るのは誰かという頃やっとお迎えが。
「すいません、ご飯が硬くなちゃって」
ううん確かに。でもおいしかったです。3日間ありがとう!!
自分はおいしい食事をいただけたのはよかったが、翌日のオリエンテーリングの準備を終え体力を使いさぞお腹をすかせて戻られたであろう先生が見事に真っ黒こげ飯カレーを口に運んでいるのを目撃する。これはひど過ぎる!! 先生に申し訳ないやら、忍耐強く食べていらっしゃる姿に尊敬。毎年このような先生方の忍耐あっての里美キャンプがあることを知る。
2日目、子供たちは朝食と昼の弁当用のおにぎりも作らなければならない。「これじゃすぐ崩れてしまうよ、もっと硬く握らなきゃ」また余計な口を出してしまう。この日も悲劇が。ある班ではお母さん用のおにぎりを作り忘れるというミスをしてしまったのだった。父母の忍耐あっての里美キャンプでもあることを知る。夕食は雨に打たれながらのバーベキュー。皆で立食パーティーだ。お行儀が悪いなんて言ってられない。
3日目、食事作りが終わったからと言って安心はできない。キビシ~イ食器セット返却前のお母さんのチェックがまっていた。少しでも指にすすがつこうものなら、洗い直しの声が飛ぶ。必死に鍋を磨く子供たちは真剣そのもの。
多くの子供たちにとって多くの生まれて初めての体験があっただろう。みんなよくがんばったよ!!
お父さん、お母さん、ぜひおうちで息子さん、娘さんにカレーライスを作ってご馳走してもらってください!!きっとおいしいに違いありませんよ。
以上は、キャンプの中のほんの数こまでしかありません。最後に今回里美キャンプに参加させていただいたこと、一緒に参加した御父母の皆さん、子供たち、そして何よりも情熱と忍耐と愛情で子供たちを見守ってくれた先生方に感謝、感謝、感謝。