茗溪学園 父母会

寒稽古での活動 ~剣道部保護者会~

今年も2月に5年生(高校2年生)女子の「寒稽古」が行われました。剣道部の父母より寒稽古と剣道部についての記事をお寄せいただいていましたので、ご紹介いたします。

–  31回生剣道部父母 宮本 仁 

◆寒稽古と剣道部

 

茗溪学園では、男子はラグビーが、女子は剣道が校技として定められており、その校技での最大ともいえる行事が、5年生の2月に5日間連続で行われる 「突寒ラグビー」と「寒稽古」。1年の間で最も寒い時期に、さらに1日で最も寒い夜明け前を選んで行うところが茗溪「らしい」(笑)。(ちなみに例年この 時期の最低気温は、およそ-5℃)

剣道部では、1年から5年までの部員ほぼ全員(男女とも)が毎年寒稽古に参加させていただいており、自己鍛錬・自己研鑽の大きな力になっているとと もに、心身ともに大きく成長する場にもなっています。生徒たちにとっても保護者にとっても、各々の記憶に刻まれる剣道部として欠かすことのできない行事で す。

◆寒稽古の様子

 

早朝5時を過ぎたころから、星が瞬く夜空の中、背中を丸めながら生徒たちが体育館へ集まりはじめます。吐く息のその白さと鳥の声すら聞こえない周囲 の静寂さ、家々の灯りも点いていない暗闇が、頬を切るような冷たい空気をさらに張り詰めたものに変えていくような朝。眠い目をこすり、かじかんだ手をすり合わせ、氷のように冷たくなっている体育館の床のせいで足を真っ赤にしながらも、手早く準備を進めていくその真摯な姿に、前向きな意思を感じます。

御指導いただいている剣道部の村嶋先生と川崎先生、お手伝いいただいている筑波大学剣道部の先生方および先輩方の準備が整う頃、茗溪剣道部員を先頭 に、5年女子、茗溪学園の数名の先生方、さらには寮生も加わり、体育館でのランニングが始まります。この頃には、真っ赤になっている足は痛みを通り越し感覚が無くなるほどになっていることでしょう。200人を超える生徒たちが一斉に走る姿はかなり壮観。掛け声をかけながら走るうちに凍えた体もほぐれてくる ようですが、まだまだ寒そうです。少し息があがるころ、剣道部主将の号令のもと、整列し、黙想。体育館内には総勢250名ほどがいるにもかかわらず、しんとした静寂が訪れ、空気が張り詰めるような気がする瞬間です。防具を身につけ、準備体操の後、先生・先輩方が基立ちとなり生徒たちの切り返し、懸かり稽古と続くうちに、体育館内は窓が曇るほどに熱気を帯びてきます。すると、気付いた生徒が窓を開ける!日が昇り始める最も寒い時間帯なのですが。

1時間余りの稽古が終了し、再度整列して防具を外すと、汗をかいた生徒の頭から湯気が立ちのぼります。ようやく射してきた朝陽の光と共に、なんだかほっと、暖かい気持ちになる光景。背筋をピンと伸ばして正座し、黙想。開始時の時とは違う、充実感が伝わってくるような空気が感じられます。それは、先生・先輩方が生徒たちそれぞれの「一生懸命」をうまく引き出してくれたから。生徒たちは知らず知らずのうちに自分が持っている力を余すことなく発揮するこ とで、達成感・充実感を持ち、自信を得るのでしょう。寒い寒いこの時期に、ねむい目をこすり、寒さに震えながら5日間やり通すことで得られる精神的な成長 は、何にも代え難い財産となるはずです。「やった」「やりきった」という事実は、何よりも強い。

 

◆剣道部保護者会のかかわり

剣道部保護者会では、御指導いただいている先生方、そのお手伝いをしてくださっている先輩方への感謝の意を込め、寒稽古の最終日に雑煮・汁粉作りの活動をさせていただいております。5年生の保護者が世話役となって準備を進め、当日は有志の方々が多数参加してくださり、朝5時半から調理スタート。稽古の終了に合わせるように調理を進め、お世話になった大学生に感謝を込めて料理を振舞います。たくさん食べてくれるととても嬉しく、やってよかったなと思える瞬間です。

寒稽古は部員だけでなく保護者にとってもたいへん大きな行事。ほとんどの部員は「通い」で寒稽古に参加するため、その期間中3時起き4時起きなんていう保護者も多数いるのです。よって、最終日は保護者も達成感と安堵感でいっぱい(笑)。なので普段はなかなか顔を合わせる事ができないにもかかわらず、 休憩の場では頑張った仲間として、寝不足ながら楽しいおしゃべりに花が咲き、親睦を深める良い機会にもなっています。剣道部員にとっても、その保護者に とっても、良い思い出となる寒稽古。その一部に関われる活動ができることに感謝しております。