平成21年度つくば北地区父母会の活動

平成21年度つくば北地区父母会会長 伊藤充

つくば北地区父母会は、南はつくばエクスプレスの万博記念公園駅付近から北は筑波山の麓までの広い地域の父母会ですが、会員世帯数は50くらいで多くはありません。生徒は、自転車やスクールバス、つくバスなどを利用して、地区のあちこちから通学しており、出身小学校もまちまちで、茗溪学園に子供を入学させて初めて出会った父母が多い会です。そこで、4月の役員会の新入生父母歓迎会で顔合わせを行い、6月の総会とそれに引き続いて行われる地区担当の先生方との懇親会が会全体での交流の場となり、学年を超えた情報交換のきっかけになりました。
この他に、つくば北地区父母会では、2月に講演会を催しており、今年は4年生の学年父母会と合同で、高島渉教頭先生を講師にお迎えして「今,世界が求めている人材とは」-それを育てる茗溪学園の教育―というテーマで講演をしていただきました。その中で、「人は、人間の可能性の幅が広がったと思えるときに感動する。」という井上ひさし氏の言葉が紹介されました。教育では、生徒を有名大学に合格させるのが重要なのではなく、一人ひとりの幅を広げることが重要で、その感動を通して自信が持て、自己肯定感が持て、夢が持て、生きることをすばらしいと思えるようになるという茗溪学園の知識一辺倒ではない体験教育の意義が語られました。体験学習は、失敗してもよく、そこから学ぶことがあればよいという考え方でやっており、それをある生徒が卒業式の答辞の中で「茗溪学園に成功の約束された行事はひとつとしてありません。ただやればよいというように用意された行事では成功へ向けての一体感や感動は得られません。」と言ってみごとに表現してくれたというエピソードも紹介されました。
また、林竹二氏の「学んだことのたった一つの証は変わることである。」という言葉も紹介され、親としてできることは、様々な体験を通して感動を味わって変わり、成長した子供を見て、親も感動して変わることである。成長する子供を信頼することであるという考えを述べられました。子供の進路の決定に関しては、親は意見を述べるものの、最終的には子供に自己決定させることが、子供の人生にとって大切であるという言葉が、これから受験に直面する子供を持つ親としては心に残りました。茗溪学園で多くの感動を得て学び、成長した子供を信じて、さらに自分の幅を広げられる道を自分で見つけて行けるようサポートするが親の役目と思いました。
講演会の最後には、高島先生とこの3月にお子さんの卒業とともに地区父母会を卒業される6年生のお母さんを中心に記念撮影をして、会の思い出といたしました。