「関東大会より全国大会」

第27回関東中学校剣道大会は、8月12日13日、栃木県立南体育館にて行われた。県大会の勢いをもって試合に臨めば入賞も夢ではないとの大会だ。選手たちは顧問の先生より夏休み返上の稽古を頂き、たくましくなってきた。試合はリーグ戦にて勝ち残ればベスト16になる。リーグは、原中(神奈川県)秩父一中(埼玉県)の組み合わせとなった。茗溪チームは初戦原中に勝ち、原中―秩一中の試合を見守っていた。秩父一中が勝ち、茗溪との勝者がリーグ突破となった。勝負は大将戦までもつれ込んだ。大将が2-0にて勝利しなければならないという窮地に追い込まれた。結果は負けてまさかのリーグ戦敗退となった。応援団としては夢の関東大会出場だったが、全国大会というビックイベントがせまっており何か富士登山とすると五合目という感じがあった。負けても次があるという不思議な気分だった。これからの全国大会までの期間、もしも全国優勝したら応援団として何をしたらよいのかとの想像が心の中でふくらんでいた。全国大会を前にして祝賀会・壮行会が催された。各選手の言葉を紹介する。
先鋒 磯野仁一
ぼくは、先鋒として流れをつくり後ろにつながるような試合をしたいと思います。
次鋒 藤井充
全国大会では一戦一戦全力で戦って皆の足を引っ張らないようにがんばります。
中堅 亀ヶ谷彰典
いままでやってきた仲間を信じて一回一回排戦するつもりで大事に試合したい。
副将 柳町直哉
全中の目標は一試合一試合自分の力を発揮して予選リーグを突破し、上位入賞をめざしてがんばります。
大将 鈴木利光
関東大会では予選リーグ敗退という悔しい結果となってしまった。全国では関東のくやしい思いをバネにして一戦一戦全力でやっていきたいと思います。
選手 竹内伸宏
自分は補欠ですが、自分が試合してるつもりで一生懸命応援したいと思います。
選手 中村崇二
一戦必勝の心持ですべての試合をし、すべて自分に何かを残すようにがんばりたい。
全選手の精進と培われたチームワーク、先生方の思惑どおりに育ったチームになってきた。
関東大会の悔しさをバネに全国へ向けての激しい稽古が連日つづいた。
第32回全国中学校剣道大会は、8月19日~21日の3日間、和歌山ビッグホエールにて行われた。
第一日目は、午後より開会式が行われ、各都道府県チャンピォンチームが凛々しく、力強く、輝いた瞳で入場行進が始まった。
第2日目は予選リーグ戦だ。3チームより1チームが勝ち残れば、全国ベスト16である。関東大会のときは、あのチームは強いとか選手達が話していたが、全国大会へきてからは、全チームチャンピォンなので勝つしかない!!との充実した心構えが感じられた。
初戦は三重県津田学園中学だ。先鋒、中堅、副将が勝ち、大将戦前にて勝利するという幸先の良い初戦突破となった。第2戦は奈良県若草中学との対戦となった。先鋒、次鋒、中堅と引き分けとなり重苦しい緊迫した試合となった。しかし副将柳町がメンを2本大将戦となる。大将鈴木はメンを先取されたがメンを取り返し引き分けとなり、この瞬間リーグ戦突破をした。応援の拍手も手のひらがしびれ痛いほどだった。選手たちが応援席に戻ってきた。さぞ大きな喜びを表現すると思っていたが全員クールで気持ちは「明日に向かっていた」全国制覇である。全員輝きがまぶしく見えた。
第3日目、決勝トーナメント戦 対戦は長崎県橘中だ。今日3戦勝利すれば全国制覇。3回目の奇跡の初戦だ。選手たちも朝より気合が入っており良い試合が期待できた。試合は開始された。
先鋒 次鋒 中堅 副将1-0にて大将戦2-0にて勝たなければ敗退という大変きびしい戦況となった。善戦したが及ばず敗退という結果になった。さすが橘中はリーグ突破しただけのチームで実力も気力もあった。
応援席よりは大きなためいきと考え直せば県南大会で地区優勝できなかったチームが全国16位!!ひらたく言えば全国9位タイ!!である。成績に負けても大きな拍手を送った。選手の健闘を讃えたい。残念さとやっと終わったかとの安心感が入り混じった気持ちだった。ここまで導いて下さった先生の御奉仕に感謝致します。残念ながら3回目の奇跡は起こらなかったが、今後このチームが3年後インターハイの舞台に出場し応援に行けるように全員で祈っています。選手たちよ、熱く燃えた夏の感動をありがとう!!